ワーム禁止のニッチ戦略【ブラックバスTHEコラム】


久しぶりのコラム。

今回は、地域経済活性化の観点から、ブラックバスを保有する湖の経済効果拡充案を話していきたい。中でも、ワーム禁止の湖におけるニッチ戦略について、私自身の見解を述べていきたいと思う。

先日、山梨県、富士山麓は河口湖・西湖まで行ってバス釣りをしてきた。

河口湖は、透明度が約7メートルと非常に美しい湖だ。湖畔にはたくさんの観光誘致施設があり、世界文化遺産の富士とともに観光地としても成り立っている湖である。そして、関東でも屈指のバス釣りフィールドとして認知度が高く、河口湖は世界一ブラックバスが多い湖とされている。(確かに、今まで行ったどの湖よりもアングラーの数が多かった。)

IMG_2221

 

そんな河口湖がワーム禁止になったのは、2007年。2000年に芦ノ湖がワーム禁止となり、次いで、河口湖の流れとなったようだ。

当時は、貸船屋が廃業に追い込まれる等、地域の生活を脅かす経済ダメージがあり、バス釣りを楽しむ者にとってもワームが使えないことで足が遠のいてしまったようだが、個人的にルールはルールなので仕方がないと思う。ワームによって引き起こされる漁協関係へのダメージも相当数あったはずだ。バスアングラーだけの湖ではない。

しかし、ワーム禁止を悲観的に考える必要がどこにあるだろうか?

富士山が世界文化遺産に登録された今なら、なおさら悲観する必要がないと思わないだろうか??個人的には、河口湖にとって追い風でありチャンスと考える。

 

まず、世界遺産の話はおいといて、「ワーム禁止」について述べていこう。

ワーム禁止ということは、戦術の幅が限られてくるということだ。他のポイントで幅を埋めなければならない。

バス釣りに優位なルールや施設を有している湖が「大企業」として、ワーム禁止のルールが追加された湖を「中小企業」だと考えてみる。言わば、バス釣り用のルール・施設が資金のようなものだ。

マーケティングの観点からは、基本的に、資金の多い企業に中小企業が資金で対抗することは難しいとされている。

では、どうするか?

①差別化をして対抗する

②他の分野で勝負する

もはや、この2択に限られる。

ワーム禁止の河口湖でいうなら、②他の分野で勝負するが、かなり使えるのではないかと考える。これが「ニッチ戦略」という。競合する企業とは、別の分野でシェアを拡大させていくことに意味を持つ戦略だ。

すなわち、ワーム禁止を武器として、ハードルアーユーザーを取り込むことである。

ワームユーザーの多いバス釣り業界ではあるが、心の奥底では、「ハードルアーで釣りたい!」というユーザーもいるはずだ。

そのハードルアーユーザーを、他の湖よりも取り込んでいく努力をすれば良いだけである。

91571b404f4dfb1b28cba9ebd11e6ca1b95e8afc_m

 

ワーム禁止というルールは、バス釣り特有の「ゲーム性」が成せる業ではないだろうか?ワーム禁止以外でも経済力という面で窮地に立たされた湖は、このバス釣りのゲーム性を活かした活性案を考えていくべきだと思う。

ただし、ハードルアーだけに的を絞るのは得策ではない。河口湖ならではの「強み」を並べて、ハードルアーとセッションさせることが大事な戦略となる。

河口湖には強みとして、バスを放流しているという事実と実績がある。これは、他の湖ではなかなかマネのできないオリジナリティ溢れる施策だ。

この強みとハードルアーというキーワードを組み合わせてみる。

放流+ハードルアー

このキーワードからすぐに思いつくのは、「放流日(場所)の告知」
だ。

現状、爆釣必至の放流日は告知しているものの、場所については放流後の告知となっている(何らかの理由があるはず)

場所の告知に反対の方もたくさんおられるはずだが、あくまでも案なので憤慨せずに続きを読んでもらいたい。

ハードルアーのみ使用可→放流場所の告知で集客→よく釣れる→ハードルアーでも釣れるという人間心理が働く→リピーターとなる

簡単ではあるが、これで集客から増客までの流れは出来た。ワーム禁止というルールはしっかり主張したうえでハードルアーを使ってもらうことは前提だ。

ブラックバスに限ってはキャッチアンドリリースなのでたくさん釣ったからといって数が減っていく訳ではない。無論、賢い魚は将来的に増えるかもしれないが、その点は「放流日の告知」があってもなくても、行きつくところは同じだ。

 

次にどこで収益を上げるかだ。

放流場所(日)の告知→放流場所(日)には人が集まる

という流れは間違いなく起こる。

では、こういうのはどうだろう。

収益案① 放流日のみ釣券を割増料金とする(漁協は潤う)

収益案② 放流場所周辺施設で利用できるクーポンを発行(周辺施設が潤う)

収益案③ 放流場所(日)にブラックバス関連会社が出店(利益の何割かを河口湖に還元)

収益の大小は関係なく、かなりざっくり書いたが、少なからず現状よりは潤っていくはずだ。

と、これは放流日のみの収益となる可能性が高い。次に大事になってくるのは、「放流回数」だ。集客日は多ければ多いほど認知度・利益アップにつながる。

放流にも養殖用の代金が発生しているはずなので、ただ単に放流回数を増やすのは愚策。収益が出るように漁協が工夫しなければならない。

ならば、これはどうだ。

放流尾数を少なくして、放流回数を増やす。(年間をとおして放流尾数は同様)

そうすれば、損なく集客日を増やすことができる。

そして、そこに集まった人達は、ハードルアーで釣るという醍醐味を味わうことができ、河口湖で釣りをすることに抵抗が薄くなっていくはずだ。

IMG_2209

 

その他にも、放流日にバス釣り大会を開催する等、放流日・場所という強みを活かして、ハードルアーユーザーを増やす・取り込むということは、今よりももっと可能なのではないだろうか?

ニッチ戦略の説明には、少しずれた例を出してしまった感が否めない。。。ニッチ戦略とはもっともっと別方向から攻める必要があることを覚えておいてほしい。。。

ブラックバス釣りを通じて、地域経済を活性化させるには、ブラックバスだけが楽しませてくれる「ゲーム性」と保有する湖の特性を活かした「企画」が重要であると考える。

星の数ほどあるメーカーも、釣れるルアーを作ることも会社存続の為には重要だが、釣れるルアーが開発されれば、バスフィッシング業界が潤うということには直結しない。

新しいユーザーを取り込むことも全員で考えていかなければならない。

最後に、富士山の世界遺産登録と合わせて、さらに集客しやすい環境変化が起こっている状況の河口湖(その周辺も例外ではないが)

インバウンドも含めて、バス釣りと世界遺産の強みで、新たなチャレンジができるタイミングなのではないだろうか?世界遺産と富士五湖周辺最大の誘致施設という観点からアングラーを魅了することもバス業界にとってニッチな戦略と言える。

バス釣りは何も「釣る」ことだけが楽しいわけではない。

一緒に行く人と過ごす時間。自然に囲まれて釣りをする開放感。休憩中に食べる食事。などなど、人の価値は、人それぞれなのである。

hp_royal_facebook_click

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*